2006/01/22

カニとにんじんペーストのパスタ

カニとにんじんペーストのパスタパスタレシピ:特殊ソースパスタ系
パスタ:フェデリーニ

1/15(日)
特殊ソースパスタ:カニとにんじんペーストのパスタ

美味度:★★★★☆
新鮮度:★★★★★
手軽度:★★★★☆
難易度:★★★☆☆
*評価について



今回紹介するのは、にんじんをペーストにした、ちょっと変わったパスタレシピです。

昨年、トゥーランドットの脇屋友詞シェフに料理を教わるという、大変ありがたい機会がありました。
色んな事を教わったのですが、その中に、カニとにんじんのジャンがありました。

ん?これはパスタでもいけるんじゃない?と思い、早速試したところ、まずまずの出来。
そこで、オリジナルレシピに昇格させるべく試行錯誤するために、もう一度つくりました。

もう少し改良の余地がありそうですが、とりあえず暫定版として紹介します。





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▼特殊ソースパスタ カニとにんじんペーストのパスタ 2人分の材料

パスタ…デイチェコ フェデリーニ 1.4mm 200g
ワタリガニ(ガザミ)…1匹
にんじん…中1本
にんにく…2~3片
唐辛子…1本
白ワイン…30~40cc
オリーブオイル…適量
白コショウ…適量
塩…適量


まず食材について。

カニはワタリガニを使いましたが、どんなカニでもいいと思います。初めて試した時はカニ缶でしたが、結構美味しく出来たので、缶詰でもOKです。
ワタリガニなら、カニ味噌も使えるし、比較的安価なのでいいですね。

できれば、国産のワタリガニを使いたいところ。
最近よく見かける、爪の青いワタリガニはタイワンガザミという種で、国産より劣ります。

またにんじんですが、今回は普通のにんじんを使っています。
できれば京野菜の金時人参がベストです。金時人参を使うと、さらに甘く・鮮やかな朱色に仕上がります。

では、調理です。

はじめに、カニを下茹でし、身をほぐしておきます。
にんじんは、すりおろしておきます。



フライパンにオリーブオイルを入れて、つぶしたにんにくを浸し、弱火で香りを出します。香りが立ったら、半分に割った唐辛子を入れ、オイルに辛味を移します。

オリーブオイルに、にんにく・唐辛子の香りを移したら取り除き、次に、ほぐしたカニ、カニ味噌、すりおろした人参を加え、中火~弱火で混ぜながら炒めます。

にんじんがオリーブオイルをばんばん吸いますが、オイルを継ぎ足しすぎると、くどい仕上がりになってしまうので注意。

カニの水分とよく混ぜながら、焦げないようにうまみ・甘みを引き出します。
好みで白ワインを加えてもOK。加えたら、水分を飛ばします。

最後に、軽く塩・白コショウで整え、仕上げにパスタの茹で汁を大さじ1程度加え、なじませます






パスタはデイチェコのフェデリーニ1.4mm。細めのパスタが合います。

お吸い物と同じかやや濃い位の塩分濃度(1%)で、アルデンテより少し硬めに茹でます。
パスタが茹で上がったら、ソースに加え、手際よくソースと絡めます

仕上げに上物のEx.ヴァージン・オリーブオイルをかけ、よく混ぜて完成。

ハーブ類は加えませんでしたが、お好みでどうぞ。






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黄金色になったパスタは、カニとにんじんの甘みが心地よく、目にも舌にも新鮮な味わい。
缶詰を使えば、かなり手軽につくれますので、一度お試し下さい。

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<次回の予告>

イカスミパスタ→ペスカトーレ→カニとにんじん、と魚介系が続いていますが、次回も魚介系。
この時期、とてもおいしいパスタを紹介します。

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2005/12/30

イカスミパスタ:スパゲッティー・ネーロ

イカスミパスタパスタレシピ:イカスミパスタ
パスタ:スパゲッティー

12/30(金)
イカスミパスタ:スパゲッティー・ネーロ

美味度:★★★★☆
新鮮度:★★★★☆
手軽度:★★☆☆☆
難易度:★★★☆☆
*評価について



カワハギといっしょにスミイカ(コウイカ)が釣れたので、いか墨パスタをつくりました。

いか墨パスタは、甲羅のあるイカを使います。
スミイカ(コウイカ)やモンゴウイカ(カミナリイカ)です。

刺身が最高に美味しいイカですが、スミの量が他のイカより多いので、いか墨パスタに最適です。
イタリアでは、ヨーロッパコウイカという近種を使うと思います。

スーパーでは滅多に売ってませんが、魚市場や品揃えの良い魚屋なら扱っています。

釣り師なら、比較的簡単に釣れますので、ぜひ出撃しましょう。
底にべったり張り付いていますので、ボトムをゆっくりトレースして下さい。


ちなみに、ネーロ(nero)はイタリア語で黒。
イカスミは、nero di seppia と言います。




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▼イカスミパスタ スパゲッティー・ネーロ 3人分の材料

パスタ…バリラ スパゲッティー1.7mm 300g
スミイカ…中~大 1杯
たまねぎ…1/2個
にんにく…1片
唐辛子…1本
ホールトマト…1/4缶
イタリアンパセリ…適量
白ワイン…100cc
オリーブオイル…適量
黒コショウ…適量
塩…適量


はじめに、イカをさばきます。

スミイカ(コウイカ)の背に包丁で切れ目を入れ、手で開いたら、甲羅を外します。
甲羅を外したら、墨袋をそっと取り出します。内臓は捨てて下さい。

後は、皮を剥いて、短冊形に切ればOK。

足は、吸盤を手でしごいて硬いリング状の爪を取り除き、適当な大きさに切ります。
皮は剥いてもそのままでも、どちらでも構いません。






では、調理に入ります。

まず、フライパンにオリーブオイル入れてみじん切りにしたにんにくを浸し、ゆっくり加熱します。
香りが立ったら、みじん切りにしたたまねぎをあめ色になるまで炒めます。

あめ色になったら、割って種を除いた唐辛子を加え、オイルに香りを移します。
細かく輪切りにして加えてもいいでしょう。



次に、スミイカ、手でつぶしておいたホールトマトを入れ、炒めます。
スミイカに火が通ったら、白ワインを100ccほど加え、煮詰めます。

水分が半量くらいになったら、スミイカのスミ袋からスミを絞り入れます。

スミを入れたら、木べらで混ぜながら加熱していると、だんだんツヤが出てきて真っ黒になります。
真っ黒になったら、塩・黒コショウ・刻んだイタリアンパセリを加え、味を調えます。

これでソースは完成です。
煮詰めすぎたら、パスタの茹で汁で伸ばして下さい。






パスタはバリラのスパゲッティー1.7mmを使いました。
スパゲッティーニ、スパゲッティー、リングイネなどがいいでしょう。

お吸い物と同じかやや濃い位の塩分濃度で、アルデンテ一歩手前まで茹でます。
パスタが茹で上がったら、ソースに加えてよく混ぜます。

パスタが真っ黒になるよう絡めたら、仕上げにEx.ヴァージン・オリーブオイルをかけ、よく混ぜて完成。

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とてもおいしいパスタレシピですが、イカスミには注意して下さい。
衣服につくと、なかなか落ちません。

また、口の中が真っ黒になりますので、お出かけ前は避けた方が無難かもしれません。




うちの3歳は、「パスタが焦げてる!」と拒絶反応を示しましたが、イカだよ、と教えると、おいしそうに食べました。



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尚、イカスミの袋詰めや瓶詰めも売っています。これを使えば手軽ですが、やはり新鮮なスミイカを使ったものには遠く及びませんので、ぜひ魚市場か海に出撃しましょう。

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2005/10/08

カッチョ・エ・ペペ

cacioepepeパスタレシピ:特殊ソース系
パスタ:スパゲッティーニ

10/8(土)
カッチョ・エ・ペペ

自己評価:★★★★☆
手軽度合:★★★★★
家族評価:★★★☆☆




カッチョはチーズ、ペペはコショウ。
カッチョ・エ・ペペは、イタリア・ラツィオの伝統レシピ。とてもシンプルで簡単だけど、おいしくつくるのは結構難しい。

▼カッチョ・エ・ペペ 3人分の材料

パスタ…マルテッリ スパゲッティーニ1.6mm 240g
ペコリーノ・ロマーノ…大さじ5~6
バター…大さじ3
黒コショウ…適量
塩…適量


チーズは、ペコリーノ・ロマーノを使います。ペコリーノは羊乳からつくるハードタイプのチーズで、ラツィオはペコリーノ・ロマーノの産地です。
他のチーズより塩気がありますので、全体の塩加減に注意して下さい。


フライパンでバターを溶かします。こげないように注意して下さい。
次に、たたいて粗くつぶした黒コショウを入れ、バターに香りを移します。

最後に、茹で汁を大さじ4~6杯くらい加えて、バターソースと乳化させます。

ペペロンチーノなど、オイルベースのパスタより気持ち多目に加えて下さい。チーズと絡めると、水分を吸われるからです。これがおいしく仕上げるポイント。

*これまで、茹で汁をレードル0.5杯などと表現してましたが、レードルなんていろんな種類があるので、今後、大さじで表すことにします。すみません。茹で汁に使っているレードルは、お玉とほぼ同じ容量です。

パスタはマルテッリのスパゲッティーニ1.6mm。お澄まし位の塩分濃度で、アルデンテまで茹で上げます。


茹で上がったパスタをソースに加えてさっと絡め、仕上げにおろしたてのペコリーノ・ロマーノをかけ、よく混ぜて完成。




見た目は悲壮感が漂いますが、バターとチーズの相性が良い上、黒コショウのアクセントが心地よい。
チーズは、パルミジャーノ・レッジャーノでもOKです。

なかなかクールなレシピ。

とは言え、嫁の評価は低く…。

ranking04

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2005/09/20

豚キムチパスタ

kimuchi


パスタレシピ:特殊ソース系
パスタ:スパゲッティーニ


9/19(月)
特殊ソースパスタ:豚キムチパスタ

自己評価:★★★★☆
手軽度合:★★★★★
家族評価:★★★★☆




ちょいと忙しくてなかなか更新できませんでした。
応援メール下さった方、ありがとうございました。この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。

と言いながら、久しぶりのレシピが豚キムチでごめんなさい。
以前のアンケートで判明しましたが、皆さん伝統的レシピに一番関心があるんですよね。すみません。

でも、簡単でおいしいです。
以前は、よく焼きうどんにキムチを入れましたが、個人的には、パスタの方がしっくり来てしまうのです。




▼豚キムチパスタ 3人分の材料

パスタ…デイチェコ スパゲッティーニ 1.6mm 300g
豚肉…100gくらい バラでも小間でも何でもOK
キムチ…適量
にら…3束
にんにく…3~4片
しょうが…適量
紹興酒…適量
ごま油…適量
黒コショウ…適量
塩…適量




要するに、豚肉を炒めてキムチを加え、パスタに絡めれば完成です。

今回は、にらを追加してみました。


準備として、豚肉は塩コショウ・にんにく・しょうが・紹興酒で下味をつけておきます。30分~1時間くらい冷蔵庫で寝かせます。

もちろん、手軽にそのまんま炒めてもOKですが、少し手間をかけるとうれしいですね。


また、普段はアルミのフライパンを使い、中火~弱火でにんにく・オリーブオイルの香りを大切にしますが、今回は鉄製のフライパンを使用。強火で一気に仕上げます。

まず、フライパンを強火で温め、油をなじませたら一度捨て、ごま油を入れます。中華のやり方ですね。
次に、粗みじん切りにしたにんにく・しょうがを入れて、すぐに豚肉を加えて一気に炒めます。

豚肉に火が通ったら、紹興酒を入れます。ガスなら鍋肌から垂らせばそのまま発火すると思いますし、しなければフライパンをあおれば着火しますが、IHクッキングヒーターの場合は、着火しなかったら、ライターでフランベさせればOKです。

アルコール分を飛ばしたら、キムチ、にらを加え、軽く火を通して、豚キムチの出来上がり。軽く茹で汁を加えておいて下さい。
この時点でパスタが茹で上がればベストです。


パスタはデイチェコのスパゲッティーニ1.6mm。お澄まし程度の塩分濃度でアルデンテに仕上げます。
茹で上がったら、豚キムチと絡め、盛り付けて完成。

とても簡単。




うーん、どちらかと言うとB級レシピなんだろうけど、深く考えないようにしよう。
企画倒れになりつつある、コンビニの材料でつくるレシピに加えてもいいかも。

などと言いながら、おいしくいただいたのでした。

にらに火が通り過ぎたのが失敗。

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2005/08/15

冷製パスタ:フレッシュトマト・バジルと生ハムの冷たいカペッリーニ

reiseiパスタレシピ:冷製パスタ
パスタ:カペッリーニ

8/14(日)
冷製パスタ:フレッシュトマト・バジルと生ハムのカペッリーニ

自己評価:★★★★☆
手軽度合:★★★★☆
家族評価:★★★★★





その昔、僕にも輝かしい時代がありまして、カタコトながらもフランス語とインドネシア語ができたわけです。
今では見る影も無く、英語すらさっぱり分からなくなったのですが、その代わりに、表情と身振り手振り、絵を描く、日本語をごり押しする、という、いわゆるボディーランゲージなるスキルを身につけました。ほとんどの国で通じるので、とても便利です。

って、何の話かと言うと、どうせ忘れるにしても、イタリア語をかじっておけば良かったなぁ、ということ。


Capellini

ん?カッペリーニ、じゃなくて、カペッリーニだった…。
今までカッペリーニと呼んでましたよ。カタカナで正しい発音というのもナンセンスですが、カペッリーニが正しいのかな?

とりあえず、パッケージを確認してみよう。

capellini

あれ?



◇困ったときは、やっぱりGoogle

カッペリーニの検索結果 約 21,400件
カペッリーニの検索結果 約 710件

…。

◇困ったときは辞書でしょ。

Amoreイタリア語辞書でcapelliniを引くと… カペッリーニ

???


では、レシピです。




▼フレッシュトマト・バジルと生ハムの冷たいカペッリーニ(と書いておく) 3人分の材料

パスタ…デイチェコ カペッリーニ 0.9mm 240g
フルーツトマト…小6個くらい
バジル…10枚くらい
生ハム…50gくらい
にんにく…1片すりおろす
パルミジャーノ・レッジャーノ…適量
バルサミコ酢…適量
Ex.ヴァージン・オリーブオイル…大さじ4~5
黒コショウ…適量
塩…適量


主役のトマトですが、フルーツトマトと呼ばれる甘味と酸味の強いものを使いました。
ちなみに、フルーツトマトという品種があるわけではなく、水分を極力抑えて育てられたトマトを指します。
もしくは、プチトマトもいいでしょう。
もちろん、普通のトマトでもおいしいと思います。お好みでどうぞ。

そのトマトは、湯剥きします。
沸騰した湯に数秒漬け、流水で冷やして皮をつるんと剥きます。剥いたら、六つ切りくらいでカットします。

次に、ボールに、トマト、手でちぎったバジル、すりおろしたにんにく、Ex.ヴァージン・オリーブオイルを大さじ2杯くらい、塩・黒コショウを少々加えます。これでもOKですが、ここに、バルサミコ酢を加えます。少しずつ加えながら、好みの味になるよう調整して下さい。

味が調ったら、冷蔵庫に入れて冷やします。できれは2~3時間寝かせましょう。

パスタはデイチェコ・カペッリーニ(でいい?)0.9mm。capelliniは髪の毛のような、というニュアンスがある、素麺のように細いロングパスタです。
いつも通り、適度な塩分濃度(1%くらい。おすましの感覚で)で茹でますが、後ほど水で洗いますので、塩味はほとんど付きません。塩を入れることで沸点が上がり、ボコボコ沸騰させなくても100度前後の高温で茹でる事ができます。ボコボコ沸騰させると、パスタの表面がツルツルになってソースと絡みにくくなってしまいます。

デイチェコの場合、茹で時間は2分と書かれていますが、氷水で締めるので、表記時間通りに茹でると固すぎます。
目安は1.5倍と言いますが、氷水を張ったボールを片手に、パスタを茹でながら一本すくい、氷水で冷やして食べて、固さを確認する、これを繰り返しながら、ベストタイミングを見計らって下さい。

丁度良い固さになったら、流水で粗熱を取り、氷水にさらして十分に冷やして下さい。

冷たくなったら、よく水気を切ります。ここで水分が残っていると、ソースが味気無くなってしまうので、ペーパータオルなどで水分をふき取って下さい。と言っても、ちんたらやると、パスタがぬるくなるので、手早くやります。

次に、氷水を張ったボールを空にして、水分をふき取って、パスタを再度入れます。他のボールでもいいのですが、せっかくボールが冷えているので再利用します。

パスタを入れたら、Ex.ヴァージン・オリーブオイルを回しがけて、よく和えます。
すぐに冷蔵庫のソースをかけ、生ハムを加えてしっかり混ぜます。

出来上がったら、お皿に盛って、パルミジャーノ・レッジャーノをピーラーで削りながらふりかけます。
これで完成です。


嫁さんの評価はすこぶる高いものでした。女性はこういうの好きですね。


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2005/07/24

ジェノバペーストソースパスタ:ジェノベーゼソースのペスカトーレ

genovese-pescaパスタレシピ:特殊ソース系
パスタ:リングイネ

7/24(日)
ジェノバペーストソースパスタ:ジェノベーゼソースのペスカトーレ

自己評価:★★★★★
手軽度合:★★☆☆☆
家族評価:★★★★★




ジェノベーゼは、バジルをペースト(ジェノバペースト)にしたソースです。バジルの産地であるジェノバの地名から、この名が使われています。

ペスカトーレは漁師風という意味で、魚介類をふんだんに使います。普通はトマトベースで仕上げますが、今回はジェノバペーストを使って、色鮮やか・香り豊かなペスカトーレにしました。

では、早速レシピをどうぞ。



▼ジェノベーゼソースのペスカトーレ 3人分の材料

パスタ…デイチェコ リングイネ 300g
えび(ブラックタイガー)…15匹
たこ…100gくらい
ムール貝…15個
バジルの葉…20~30枚くらい
松の実…60g
にんにく…4~5片
オリーブオイル…60cc
白ワイン…1/2カップ
黒コショウ…適量
塩…適量



まず、ジェノバペーストをつくります。
通常は、バジル、松の実、オリーブオイル、にんにく、パルミジャーノ・レッジャーノをペーストにしますが、今回は魚介に合わせるので、パルミジャーノ・レッジャーノは入れませんでした。

はじめに、フライパンで炒ってから冷やした松の実、にんにく1片、オリーブオイル60ccをフードプロセッサーでペーストにします。
次に、バジルの葉を加えて、更にフードプロセッサーにかけます。色鮮やかなジェノバペーストができたら、冷蔵庫に入れて冷やしておきます。

ジェノバペーストを冷やしながら、魚介の下ごしらえです。
ペスカトーレには、甲殻類・貝類・軟体類の3種をベースに魚介を選びます。

甲殻類…エビ・カニの類。クルマエビやアカザエビ(イタリア名はスカンピ)が最高です。また、活けものなら当然ですが、頭付きは生でも冷凍でも鮮度の高いものなので、できれば頭付きを使いましょう。頭から濃厚なエキスがソースに加わります。今回は入手できなかったので、冷凍の頭なしブラックタイガーにしました。

貝類…アサリ・ハマグリ・ムール貝など。今回はムール貝を使用しました。ムール貝は、ムラサキイガイという和名が付いていますが、もともと日本には生息しなかった貝です。浮遊しながら岩にくっつく性質があり、堤防や大型船の底についています。江戸幕府が鎖国を解いてから外国船にくっついて来日し、日本に生息するようになりました。

軟体類…貝も軟体類ですが、イカ・タコです。イカならアオリイカ、モンゴウイカ、ケンサキイカ(アカイカ)が最高です。タコならマダコがいいのですが、まず入手できませんので、アフリカマダコを使用。
アフリカマダコは、モロッコなどで捕れますが、近年激減しています。もうタコは貴重な食材になりつつありますね。


では、下ごしらえです。

エビは殻をむいて、背わたを取り除きます。背中に黒いスジがありますので、爪楊枝で引っ掛けて取り除きます。
頭なしの場合、頭を取る時に抜けている固体もあります。

ムール貝は、貝殻にいろんなものが付着していますので、貝同士をこすり合わせたり、包丁でこそぎ落として下さい。また、ムール貝には足糸(そくし)という触手があります。ヒモのようなゴミみたいなものが付いていると思いますので、引っこ抜いて下さい。この触手で、岩やコンクリート、船底にくっつきます。

アサリなら、砂抜きをしておいて下さい。3%の食塩水・水温20度くらいで2~3時間暗い場所に放置しておけば大丈夫です。

タコは、ゆでダコを買われるでしょうから、切るだけでOKです。


ソースづくりと下ごしらえは面倒で時間がかかりますが、ここから先はスピード勝負です。


フライパンにオリーブオイルを入れて、つぶしたにんにく3~4片を浸し、中火~弱火で香りを立てます。
次に、魚介類を入れ、白ワインを注いで蓋をして蒸します。

貝が口を開いたら、蓋を取って火を消します。
固体によって口を開く時間が異なりますので、口を開いたものから、フライパンから除いた方がいいでしょう。火を通しすぎると硬くなってしまいますので。

最後に、魚介を一旦フライパンから出して、パスタの茹で汁をレードル0.5~1杯加え、黒コショウを挽き入れます。
このタイミングでパスタが茹で上がるようにして下さい。リングイネの場合、アルデンテ手前まで茹で上がるのに7~8分かかりますが、にんにくのローストから魚介に火が通るまで5分くらいでしょうから、パスタを茹ではじめて2~3分後にスタートです。ただ、パスタを茹で過ぎてしまうと、全てが台無しになりますので注意して下さい。


パスタはデイチェコのリングイネ。スパゲッティでもいいでしょう。
おすまし程度の塩分濃度で茹で、アルデンテ二歩手前で湯を切り、魚介のソースに投入し、弱火を入れます。

1分くらい加熱しながら魚介のスープを吸わせ、アルデンテに仕上がる直前に、魚介を戻して火を消し、ジェノバペーストを加えます。
ジェノバペーストは、スプーンで加えながらパスタと手早く絡めて下さい。パスタが丁度良い緑色になったら、Ex.ヴァージン・オリーブオイルをかけ、お皿に盛り付けて完成です。写真のように、バジルの葉を飾ってもいいでしょう。


ペスカトーレと言えばトマトベースが一般的ですが、このジェノベーゼソースですと、バジルと海の香りが奏でる新鮮なハーモニーを堪能できます。

もちろん、トマトベースのペスカトーレも最高の一品ですが、たまにはジェノベーゼもいいですね。


お?2歳児が「うまい!」を連呼してる。おまえ、こんな香りの強いジェノベーゼ好きなのか~!

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<おまけ>ジェノバペーストの保存について

ジェノバペーストは余るでしょうから、余ったソースについて補則です。

1.他の料理に使う

肉・魚料理のソースに使うと、とてもおいしく頂けます。僕は、これからアジのムニエルにジェノバソースを合わせる予定です。

2.冷蔵

冷蔵庫で1週間くらい大丈夫です。できれば、不透明な入れ物に入れ、空気に触れないようラップするといいでしょう。

3.冷凍

バジルを育てている人は、これから収穫期を迎え、大量にジェノバペーストをつくられるでしょう。1週間で食べきる、お友達に配る、それでも余るようなら冷凍ですね。

そのまま冷凍してもいいのですが、時間が経つと黒く変色してしまいます。
そこで、ジップロックなどで真空パックにして、60度のお湯で20分ほど湯煎してから冷凍保存すると、半年くらいなら変色しないそうです(伊崎裕之シェフ「Pasta Vegetale」より転記)。

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2005/06/04

ジェノバペーストソースパスタ:ジェノベーゼ

genovese

パスタレシピ:ジェノバペーストソース系
パスタ:スパゲッティ

6/4(土)
特殊ソースパスタ:ジェノベーゼ

自己評価:★★★★☆
手軽度合:★★★★☆
家族評価:★★★★☆




バジルの葉をペーストにしたものを、ジェノベーゼと言います。お察しの通り、ジェノバはバジルの名産地なので、その名がレシピになっています。

つくる工数は手間がかかりませんが、フードプロセッサーがオイルまみれになって、洗うのがめんどくさいのがネック。でも、時々強烈な香りを楽しみたいので、嫁さんのバーミックスを借りてキッチンをバジル風味で充満させております。

落合シェフのジェノベーゼは、結構粗いペーストなのでマネしてみました。尚、落合シェフは茹でたじゃがいもといんげんを加えていますが、ストレートに味わうために、シンプルなジェノベーゼで行きます。


▼ジェノベーゼ 2人分の材料

パスタ…バリラ スパゲッティ1.7mm 200g
バジルの葉…50~60g
にんにく…1片
松の実…50g
パルミジャーノ・レッジャーノ…大さじ3~4
オリーブオイル…60cc
塩・コショウ…適量


まず、ジェノバペーストをつくります。
ペーストは、フードプロセッサーを使用してもいいですし、すり鉢で頑張ってもOKです。

はじめに、松の実とにんにく、オリーブオイル30ccをペーストにします。次に、バジルの葉とオリーブオイル30ccを加え、ペーストにします。最後にパルミジャーノ・レッジャーノと塩を混ぜて完成。塩加減は、ちょっと味見して、おいしければOKです。

ペーストが出来たら、パスタを茹でます。
パスタは、バリラ・スパゲッティ1.7mmを使用しましたが、ジェノベーゼはリングイネやタリアテッレなどを使う方がメジャーだと思います。

アルデンテにパスタを茹でたら、フライパンに茹で汁をレードル1.5~2杯入れ、バジルペーストを加えて伸ばします。そこに、パスタを入れて、よく混ぜて完成。



バジル大好きな嫁さんは、かなり喜んでいました。残念ながら2歳児はダメ。

松の実やパルミジャーノ・レッジャーノの分量を変えることで、ペーストのコクを好みに合わせて下さい。落合シェフは、僕の倍くらい松の実を使っています。

ジェノバペーストは、パスタ以外にもいろいろ使えます。肉・魚介のソースに使ったり、サラダのドレッシングに加えたり、パンに塗ったり、などなど。
たくさんつくって、ビンに詰めて保存するといいと思います。冷蔵庫で1週間くらい持ちます。


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2005/05/04

赤ワインソースパスタ:牛肉の赤ワインソース・フェットチーネ

manzorosso
パスタレシピ:特殊ソース系
パスタ:フェットチーネ

5/4(水)
赤ワインソースパスタ:牛肉の赤ワインソース・フェットチーネ

自己評価:★★★★★
手軽度合:★★☆☆☆
家族評価:★★★★☆


肉食獣のみなさん、お待たせしました。
今回は、赤ワインで煮込んだ牛肉のパスタです。ビーフシチューっぽく仕上げて、フェットチーネ(平打ちのパスタ。6mm幅)で濃厚な味わいを堪能しました。

では、早速レシピ。


◇3人分の材料

パスタ…デイチェコ フェットチーネ 250g
にんにく…3~4片
牛すね肉…250g
マッシュルーム…中10個くらい
ホールトマト…1/2缶(予め手でつぶし、皮や芯を除いておく)
たまねぎ…1個
セロリ…1本
にんじん…1本
赤ワイン…2カップ
ローリエ…1枚
小麦粉…適量
バター…適量
オリーブオイル…適量
パルミジャーノ・レッジャーノ…大さじ4~5
イタリアンパセリ…適量


まず、ソフリットをつくります。ソフリットとは、香味野菜を煮詰めたソースです。ソースに深い味わいと甘みが出ます。
たまねぎ・セロリ・にんじんをみじん切りにします。フードプロセッサーを使った方がいいでしょう。僕は後片付けがイヤなので、包丁でみじん切りにしています。

パンにオリーブオイルを入れ、みじん切りにした野菜を中火~弱火で、焦がさないように炒めます。
オニオンスープをつくる時と同じです。野菜があめ色になって、トロトロにします。45分くらいかかりますね。

牛肉は何でもいいですが、シチュー向きのものがいいでしょう。一口大にカットして、塩コショウで下味をつけておきます。臭みが強いようでしたら、塩コショウの前に、牛乳に浸してにおいを除去します。その後、牛乳を捨てて塩コショウです。

塩コショウをしたら、小麦粉をかけます。うまみを閉じ込めるためですが、今回は、ソースにとろみをつけるためでもあります。

パンにサラダオイルを入れ、スライスしたにんにくを炒めます。香りが立ったら、強火にし、牛肉を入れて、しっかり焼き色をつけます。次に、スライスしたマッシュルームを入れて、しんなりさせます。

肉がいい色に焼けたら、ソフリットを加え、赤ワインを注ぎます。
煮立ったら、軽くアクを除き、つぶしたホールトマトとローリエを加えて煮込みます。

できれば5時間くらい煮込みたいところですが、ランチでそれをやると、朝から準備しなくてはならないので、1時間くらい煮込みます。

煮込んだら、塩コショウで味を整えます。
ソースのとろみは水で調節して下さい。

仕上げにパルミジャーノ・レッジャーノ、バター、Ex.ヴァージン・オリーブオイルを入れて、よく混ぜます。

パルミジャーノ・レッジャーノを入れることで、コクが出ます。このまま食べれば、おいしいビーフシチューになっていると思います。

パスタはデイチェコ・フェットチーネ。アルデンテまで茹でて、ソースに投入し、さっと絡めます。
盛り付けて、イタリアンパセリを振って仕上げました。


これ、イタリアンかなぁ?と疑問に思うところもありますが、うまいので深く考えないこととする。
もちろん、いっしょにフランスパンを焼いて、ソースをぬぐうようにつけて食べれば、2度おいしさを堪能できます。

技術的に難しいものはありません。時間がかかるだけです。
その時間をかける価値は十二分にありますよ。

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